モデルコース
半月円の湾が広がる皆月。夕陽に染まる真っ赤な海を眺めて、月明かりに照らされた波を見つめて、強い海風に耐えながら、昔ながらの風景を残す場所。皆月は、奥能登の厳しい自然と素朴な風情が溶け合った小さな漁村です。
海沿いの家には、軒先より高い「間垣」が多く見られます。間垣とは、日本海から吹きつける強い潮風から家を守る竹の垣根。奥能登の厳しい自然の中で暮らす人びとの知恵を見ることができます。
砂の上を裸足で歩くと、「キュッキュッ」と音がする泣き砂の浜として有名な琴ヶ浜。全国でも20ヶ所余りしかない泣き砂の浜は、町の天然記念物です。夕暮れには、水平線に沈む夕陽が空と海を赤く染め、幻想的な光景が広がります。2003年に海水浴場として整備され、奥能登の夏を満喫できる新たな名所となっています。
海に出たまま帰らぬ夫を、琴ヶ浜で待ち続けたおさよの悲恋物語が残っています。浜の砂のなる音は、おさよの泣き声だといわれています。
濃い緑の中、青い海に向かって立つ白い灯台。海抜200メートルの断崖が続く岬で、ひときわ目を引く存在です。灯台からは男性的で豪快な眺めが堪能でき、それはまさに絶景。3.4キロの「のと猿山雪割草のみち」では、変化に富んだ景観を楽しめます。
猿山岬は、奥能登最後の秘境といわれ、その一帯は、日本有数の雪割草の群生地です。花言葉は、「忍耐」。雪解けのころ、海風に耐えながら愛らしい花を咲かせます。3月中旬から4月上旬にかけて、白、薄桃、深紅など色とりどりの花が目を楽しませてくれます。